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2018.02.22
飛騨古川 日本で一番笑顔あふれる蔵 蓬莱・渡辺酒造店
蓬莱の酒蔵がある飛騨市古川町は、岐阜県の最北端に位置し、標高3千mを越える北アルプス連峰や飛騨山脈などの山々に囲まれた古川盆地に位置します。
『飛騨古川の町並には、みごとなほど、気品と古格がある。観光化されていないだけに、取りつくろわぬ容儀や表情、あるいは人格をさえ感じさせる』と語ったのは作家司馬遼太郎氏(「街道をゆく」)。出格子の古い商家が並ぶ壱之町は落ち着いたたたずまいを見せ、白壁黒腰壁の土蔵が続く瀬戸川沿いには今なおしっとりした情緒が漂います。
享保17年(1732)に渡邉家の初代久右衛門が当地で「荒城屋」と称して業を起こし、2代目久右衛門は両替業を始めると共に生糸を製造して京都に販売し、産を成しました。
渡邉家が酒造りを始めたのは明治3年(1870)、5代目久右衛門章でした。
生糸の商いで京都に旅した折に口にした酒の旨さが忘れられず、自ら居するこの地に酒蔵を構え、旨い酒をとの一心で酒造りを始めました。
出来あがった酒は至極好評となり、酒を愛でる宴で謡曲を謡いながら、えもいわれぬ、珠玉のしずくに酔ったと記されています。
その時、謡曲「鶴亀」で謡われた「蓬莱」を銘柄として選びました。「蓬莱」は仙人が住むと云われる不老長寿の桃源郷・・・そして、「蓬莱」は人に慶びを与え、開運をもたらす縁起のよい「酒ことば」です。
明治・大正・昭和と、全国の銘醸地を訪れ酒造技術の習得に努め、美酒醸造の努力を惜しまず、品質至上主義を貫き数々の品評会で上位入賞。 若山牧水をはじめ飛騨を訪れる文人墨客に愛飲され、その名は次第に酒通の知るところとなりました。
飛騨を代表する美酒として高い評価を受け、地域風土に根差し、四季折々の食材と共に生活の慶びの一献として、永きにわたり地元の人々に愛し続けられています。
標高600メートルの高冷地飛騨ならではの厳冬寒造り
当蔵のある飛騨古川は、東は「乗鞍岳」「穂高岳」西は白山連峰に囲まれた高冷地です。冬は大変寒く、氷点下15度まで下がり、毎年1月~2月にかけて蔵がすっぽり埋まるほど雪に覆われます。降雪により空気は清浄化され、雪に埋もれた酒蔵は、酒造りに好適な室温が大きな変化もなく保持されます。この環境のもとで清酒の醪(もろみ)は低温長期の発酵経過をたどり、きめ細やかで香りよい酒ができあがります。困難を乗り超えてきた飛騨びとの力強さと酒造技術は、飛騨の厳しい寒さから生まれたのです。
水と並ぶ原材料の米ですが、こちらも地元飛騨で収穫された旨みたっぷりの酒造米「飛騨ほまれ」を中心に使用しています。近隣に所在する中山間農業研究所にて高冷地に適した優良な米づくりを研究しています。飛騨ほまれの特長は、軟質で最高級山田錦に匹敵する心白の大きさです。蓬莱が目指す綺麗な甘口、上質な癒し感を演出するにはピッタリのお米なのです。蓬莱では定番の普通酒、蓬莱上撰や小町桜にも飛騨ほまれを贅沢に使用しています。その他に全国の優秀な農家さんとネットワークを築き、兵庫県産山田錦や愛山、秋田県産亀の尾、岡山県産赤磐雄町、山口県産穀良都、北海道産吟風を使用、多様な米の品種による酒造りにもチャレンジしています。
日本酒の味に大きく関わってくるのは水です。飛騨古川は宮川水系と荒城川水系がぶつかる水の豊かな土地で、市街地中には清らかな水に鯉が泳ぐ用水路が引き巡らされています。仕込み水に使う水はミネラル豊富な中硬水で飛騨山脈を水源とする荒城川水系伏流水を敷地内の深さ55メートルの自家井戸から汲み上げて使用しています。硬水の仕込み水はミネラル成分(カルシウム・カリウム)が麹や酵母の栄養分となり、出来あがった酒をまろやかでキレの良い味わいに感じさせます。また蓬莱の自家井戸水はその水質もさることながら水量が豊富なため水温が常に一定に保たれ日々の酒造りを安定したものにしています。
酒造りで大切なのは「酒をつくる人間」。渡辺酒造店の蔵人は全員が杜氏の技量を持つ酒造り職人集団です。昔ながらの古式酒造法と時代の最先端を行く吟醸造りをうまく合わせて13人という大所帯でじっくりと酒造りを行っております。現在、10月から翌年4月までの間に一升瓶で55万本の酒を造りますが、これ以上の量は造れませんので、すべてのお酒が限定酒です。私たちの酒造りは、いまだに人の手に多くをたよっています。古い木の道具を使い、じかに感じる香りや手触りを大切にしています。一本一本に魂を込めて皆様に「蓬莱に出会えてよかった!」と感動していただける美酒を目指して仕込んでおります。
それぞれの酒蔵には追い求めるものがあります。それはどうしても捨てられない酒蔵の魂というべきもの。蓬莱が追い求めるものは「米のいのちを生かすよう、真っ直ぐに醸す、心や人間性の酒造り」。伝統と手造りを重視し、古い木の道具を使い、じかに感じる香りや手触りを大切にしています。
現在、9代目・渡邉久憲は杜氏・岡田喜栄治の協力を得て、創業以来受け継がれた飛騨厳冬寒造りを開花させ、今まさに酒造り146年目を迎え、技術研鑚、人材育成、伝統文化の伝承に余念がありません。
会員入会時に500ポイントプレゼント!(1酒蔵から1回の購入金額が3,000円以上でご利用いただけます。) また、1酒蔵から1回の購入金額が、3,000円で30ポイント、5,000円で100ポイント、7,000円で300ポイント 等、大きなポイントを獲得できます! 【→詳細】
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